キッチンカーの移動販売にも必須資格「食品衛生責任者」の取得方法を分かりやすく解説
目次
飲食店を開業するには、いくつかの許可や資格などが必要になりますが、移動販売を前提にしたキッチンカーや店舗を問わず必要な必須資格に「食品衛生責任者」というものがあります。
名前の通り、主に食中毒への対策や食品衛生法の遵守を管理する資格であり、所定の講習を受けることで資格を保有することが可能です。
本記事では「食品衛生責任者」の基本的な情報から資格を取得する講習の受け方までを分かりやすく解説していきます。
食品衛生責任者ってどんな資格?
食品衛生責任者とは、全国に設置された「食品衛生協会」が定める講習と試験を受けることで取得出来る資格になっています。
飲食店(移動販売、キッチンカー、店舗型、屋台)のいずれの場合でも、営業をしている店舗の常駐スタッフの内、最低1人は所持しておくことが義務付けられています。
設置目的は主に、食品衛生に関する法律の遵守や一般の従業員への衛生教育となっていますが、スタッフの少ないキッチンカーや移動販売などでは、開業するご本人が資格を保有することが多くなります。
逆に、大型の飲食チェーン店などでは正社員の1人、もしくは2人程度が資格を取得しておき、営業時に常に1人の資格保有者が勤務している状態を維持していることが多いです。
食品衛生責任者の講習はどうやって受ければ良いの?
食品衛生責任者を取得するための講習は、各都道府県にある「食品衛生協会」へ事前に受講の申し込みをする必要があります。正式な名称は「食品衛生責任者養成講習会」と呼び、1日の講習と試験だけで取得が可能です。
申し込みの方法としては郵送や窓口への持ち込みなどがありますが、事前に「受講申込書」を準備しておく必要があります。
※受講申込書の記入例や書式はHPからダウンロードが可能です。
東京都の食品衛生責任者養成講習会のHPは以下のリンクを参照ください。
公式ページ内の「申込書」のリンクからPDFで申込書をダウンロードすることが出来ます。
地域別の食品衛生責任者養成講習会の探し方
食品衛生協会は先に紹介したように全国各都道府県にありますので、自身がお住まいの地域の食品衛生協会を探して問い合わせ必要があります。
もっとも簡単な方法としては、スマートフォンやPCからGoogle検索などを利用して「◯◯県 食品衛生責任者」で探してみましょう。
※◯◯の部分にはご自身のお住まいの都道府県名を入れましょう
ほとんどの場合、都道府県に設置されたHPが表示されますので、食品衛生責任者養成講習会の項目から詳細を確認してみてください。
食品衛生責任者育成講習会は地区別に日程が組まれている
食品衛生責任者を取得するための講習は、お住まいの地域内の市町村をいくつかに分けて会場を指定しており、あらかじめ決められた講習日が年度毎に変わります。
※2019年12月以降は新型コロナウイルスの影響などで延期開催なども多くなっています
会場、講習日に加えて人数制限が決められているため、受講を希望している場合には早めに申込をしておかないと満員で受講出来ない、ということも考えられますので、申込のスケジュールにはある程度の余裕を持って準備をしておきましょう。
食品衛生責任者の資格試験に費用はかかるの?
食品衛生責任者の資格を取得するには、各都道府県の協会が定めた受講料金が必要です。
受講と試験の平均的な費用はおおよそ1万円+消費税程度の金額が設定されていることがほとんどになっています。実際の受講に必要な金額の詳細についても各都道府県のHP内に記載されていますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
食品衛生責任者育成講習や試験は難しい?事前に勉強は必要?
「食品衛生責任者」という言葉だけを聞くと難しいイメージがありますが、実際の講習は大まかに3つに分けられています
当日に受講する内容は主に以下のようなものです。
- 衛生法規:2時間
- 公衆衛生学:1時間
- 食品衛生学:3時間
※時間の配分にも地域差が若干あります
講習では合計6時間ほどの講習があり、地域によっては講習後に試験があります。
文字だけを見るとますます難しいイメージが浮かびますが、国家資格である「食品衛生管理者」の試験とは違い、試験内容も非常に簡単です。
事前の勉強も特に必要はなく、当日の講習を聞いていればほぼ問題なく1日で取得が可能です。
言い方の良し悪しは別として、実質「誰でも取れる資格」ですので、あまり難しく考える必要はありません。
食品衛生責任者の講習を受けたい人が注意したいポイント
食品衛生責任者は飲食店の営業許可を取得するには必須資格の1つであり、これは最初に紹介したようにキッチンカーなどの移動販売でも例外ではありません。
逆に言うと「飲食店をしたい」と思った人は、必ず従業員、もしくは本人が取得する資格になっています。
そこで注意したいポイントの1つが「受講希望者の多さ」です。
試験の難しさや講習の内容など、初めての方は気になるポイントも多いかと思いますが、もっとも注意すべきなのは取得までが簡単な資格のため、講習会の定員オーバーが頻発してしまうことだったりします。
大きめの会場であっても1回の食品衛生責任者養成講習会の定員は最大で150人程度です。
特に人口の多い都市部などの地域(都内、大阪、名古屋、福岡、横浜)などでは定員オーバーで受講出来ないということがよく見られます。
先に軽く触れましたが、食品衛生責任者の講習を受講するときには、ご自身の営業許可を取るタイミングなどに合わせるのではなく、数ヶ月くらい前倒しで受講申込をしておくことも大切です。
修了証書や食品衛生責任者手帳は無くさないように
食品衛生責任者の講習が終わると、その日の内に修了証書、もしくは「食品衛生責任者手帳」がもらえます。
修了証書になるか、食品衛生責任者手帳になるかは地域で違いますが、飲食店として営業許可を取得するときには、このいずれかの証明書が必ず必要です。前倒しで取得した場合でも必ず大切に保管しておきましょう。
よく見るプレートの入手先は講習会場で場所を確認
飲食店などに貼られてる「私が食品衛生責任者です+氏名」のプレート。
地域によっては営業許可の内容や食品衛生規定に「プレートの提示」が含まれていることがあります。
実際にお客様の目に見える位置に設置することで「食品衛生責任者がしっかりと在中している証明」になりますし、いずれにせよ入手しておいた方が無難です。
こちらのプレートは食品衛生協会が独自に発行しているもので、1000円前後の費用で購入することが出来ます。
郵送購入などもありますが、講習会場の食品衛生協会の方に聞けば購入出来る場所を教えて貰えるので、購入と試験が終わったら聞いておくとスムーズに入手可能です。
地域によっては「食品衛生実務講習会」が義務付けられている
基本的には「食品衛生責任者」の資格には有効期限がなく、一度取得すれば問題ないのですが、各都道府県の協会規定によっては「食品衛生実務講習会」を受けることを義務付けられていることがあります。
形式的なものですが、こちらもルールの1つですので、お住まいの地域に資格取得後に講習会を受ける義務があるかどうかも確認しておきましょう。
最後に
今回は飲食店では必須資格の1つである「食品衛生責任者」の講習の申込や注意点などについて紹介してきました。
講習内容自体は簡単ですが、各地域ごとに細かいルールが違っていることもありますので、講習で資格を取得したときに合わせて”資格取得後に必要なこと”を確認しておくと安心です。
繰り返しになりますが、食品衛生責任者の資格受講には余裕を持ったスケジュールで望みましょう。
開業説明会へ是非お越しください。
まずは資料請求をしていただき、事業内容やフランチャイズについて
ご興味がございましたら、ぜひ開業説明会へご参加下さい。
移動販売開業についての不安や疑問はなんでもお気軽にご相談下さい。
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